自走式立体駐車場の階層の種類

自走式立体駐車場の階層にはどんな種類がある?
概要や施工例をご紹介します

自走式立体駐車場の階層にはどんな種類がある?

自走式立体駐車場の計画では目的や用途によって駐車可能台数・階層を決めていきます。ただし、建設場所によっては階層や規模に対してさまざまな制限を受けるため、事前の調査・確認が重要です。
今回は、自走式立体駐車場の階層の種類を施工例などと併せてご紹介いたします。

自走式立体駐車場の階層が決まる要因

用途地域

都道府県や市町などの自治体が定める都市計画により、事業者が建築や開発を行う際は一定の制限を受けます。

都市計画の制限の1つに、建築物の種類や用途を定めた「用途地域」があります。用途地域内では建築基準法によって、「建物の高さ」「建ぺい率」「容積率」などの制限を受けるため、自走式立体駐車場を建設する際は確認しておかなければなりません。なお、各地域の用途地域については都市計画図等で確認することができます。

用途地域の種類と、駐車場に関する制限は以下の通りです。

用途地域 独立の自動車車庫 建物付属の自動車車庫
第1種低層住居専用地域 建築不可 床面積600㎡以内、もしくは自動車車庫部分を除いた建築物の延べ面積以内
1階以下
第2種低層住居専用地域
第1種中高層住居専用地域 床面積300㎡以内かつ
2階以下
床面積3,000㎡以内、自動車車庫部分を除いた建築物の延べ面積以内
2階以下
第2種中高層住居専用地域
第1種住居地域 床面積300㎡以内かつ
2階以下
自動車車庫部分を除いた建築物の延べ面積以内
2階以下
第2種住居地域
準住居地域 規模・階数の制限なし 規模・階数の制限なし
田園住居地域 建築不可 床面積600㎡以内、もしくは自動車車庫部分を除いた建築物の延べ面積以内
1階以下
近隣商業地域 規模・階数の制限なし 規模・階数の制限なし
商業地域
準工業地域
工業地域
工業専用地域

法の規制

自走式立体駐車場を建設する際は、建築基準法や駐車場法や各自治体の条例等の基準を満たすことが必要です。建築基準法では前述の用途地域による制限があります。一方の駐車場法では、以下のような制限を受けます。

出入口の設置場所に関する制限

原則として以下の場所に出入口を設置してはならない。

  • 交差点から5m以内
  • 横断歩道または自転車横断帯および前後の側端からそれぞれ前後に5m以内の部分
  • 安全地帯の左側部分および当該部分の側端からそれぞれ前後に10m以内の部分
  • 乗合自動車の停留所またはトロリーバスや路面電車の停留場を表示する標示柱・標示板が設けられている位置から10m以内
  • 踏切および前後の側端からそれぞれ前後に10m以内
  • トンネル、坂の頂上付近、軌道敷内
  • 横断歩道橋(地下横断歩道)の昇降口から5m以内
  • 幼稚園、小学校、特別支援学校、保育所、児童発達支援センター、情緒障害児短期治療施設、児童公園、児童遊園または児童館の出入口から20m以内
  • 幅員が6m未満の道路
  • 縦断勾配が10%を超える道路

出入口の配置

駐車スペースが6,000m²を超える駐車場では、入口と出口を10m以上離して配置すること。

出口の視認性確保

道路を通る車や歩行者に対する視認性を確保するため、出口周辺に視界を遮るものを設置してはならない。

車路の幅や高さ

  • 相互通行の車路の幅は5.5m以上
  • 一方通行の車路の幅は3.5m以上
  • 一方通行の車路で「料金所が設置されている」「歩行者が通行しない」場合は幅2.75m以上
  • 梁下の高さは2.3m以上
  • 傾斜部の縦断勾配は17%を超えないこと

避難階段

直接地上へ通じる出入口のある階以外には、避難階段、もしくはそれに代わる設備を設けること。

照明装置

車路の路面については10ルクス以上、駐車スペースの床面は2ルクス以上確保すること。

他にも、商業施設などで「不特定多数の人が利用する有料駐車場」を建設する場合は、バリアフリー新法の遵守も必要です。

なお、上記のの他にも立体駐車場メーカーごとの認定によって、提案する階層や床形式などが異なってくる場合があります。

自走式立体駐車場の階層の種類と用途

1層2段駐車場

1層2段駐車場は、1階と屋上が駐車スペースになった平屋の駐車場です。フラット式がほとんどで、主に従業員用や分譲マンションなどに採用されています。

  • 最大延床面積:4,000m²
  • 最大駐車台数(フラット式の場合):280台程度

2層3段駐車場

2層3段型駐車場は、1〜2階と屋上が駐車スペースの2階建て立体駐車場です。主に分譲マンションや病院、公共施設などで用いられています。

  • 最大延床面積:4,000m²
  • 最大駐車台数(フラット式の場合):400台程度

3層4段駐車場

3層4段駐車場は、1~3階と屋上が駐車スペースの3階建て立体駐車場です。主に病院や公共施設、集合住宅などで採用されています。

  • 最大延床面積:4,000m²
  • 最大駐車台数(フラット式の場合):530台程度

4層5段駐車場

4層5段駐車場は、1~4階と屋上が駐車スペースの4階建て立体駐車場です。多くの場合、4層5段以上は管理人室・トイレ・エレベーターなどが設置されます。アミューズメント施設、時間貸駐車場や月極駐車場など、幅広く採用されている形態です。

  • 最大延床面積:4,000m²
  • 最大駐車台数(フラット式の場合):670台程度

5層6段駐車場

5層6駐車場は、1~5階と屋上が駐車スペースの5階建て立体駐車場です。主に商業施設などの大規模駐車場に採用されています。

  • 最大延床面積:4,000m²
  • 最大駐車台数(フラット式の場合):830台程度

6層7段駐車場

6層7段駐車場は、1~6階と屋上が駐車スペースの6階建て立体駐車場です。空港や大規模な商業施設、テーマパークなどの駐車場に採用されています。

  • 最大延床面積:4,000m²
  • 最大駐車台数(フラット式の場合):1,000台程度

ビル型多層駐車場

自走式立体駐車場には、6層7段以上の駐車場も存在します。ただし、さまざまな制限により建設できない場合もあるため、より高い階層の駐車場を建てる際は「どのような制限を受けるのか」を確認することが大切です。

自走式立体駐車場の施工事例

5層6段駐車場の施工事例

駐車場の種類 場所 床形式 仕様 面積・収容台数
商業施設(3棟) 沖縄県 フラット式 鋼板パネル
メッシュフェンス
55,279m²
2,485台
商業施設 東京都 フラット式 壁面緑化
太陽光パネル
メッシュフェンス
20,870m²
810台
商業施設 埼玉県 フラット式 鋼板パネル 20,870m²
810台
社有車駐車場 京都府 フラット式 アルミルーバー 4,708m²
172台
時間貸駐車場 東京都 フラット式 鋼板パネル 13,620m²
541台
時間貸駐車場 長崎県 連続傾床式 メッシュフェンス 7,068m²
224台
公共施設駐車場 東京都 連続傾床式 格子手すり
壁面緑化
16,165m²
707台

6層7段駐車場の施工事例

綿半ソリューションズは、業界で初めて6層7段駐車場の「国土交通大臣認定」を取得しました。そのため、費用や設計期間・工期を大幅に削減しつつ、敷地を最大限に活かしてより多くの駐車台数を確保できます。

駐車場の種類 場所 床形式 仕様 面積・収容台数
商業施設 兵庫県 フラット式 ルーバー
セメント中空版
22,706m²
935台
商業施設 神奈川県 フラット式 メッシュフェンス 26,587m²
926台
従業員駐車場 長野県 フラット式 鋼板パネル 7,133m²
269台

まとめ

自走式立体駐車場の計画は、用途地域や駐車場法をよく確認したうえで行う必要があります。また、施工業者の駐車場が国土交通大臣の認定を受けているか否かでコストや工期が大幅に異なるため、事前に必ず確認するようにしましょう。

自走式立体駐車場を建設検討している方は、綿半ソリューションズ株式会社にご相談ください。立体駐車場メーカーとして長年培ったノウハウを基に、柔軟な発想でお客様のニーズにあったご提案をいたします。自走式立体駐車場は大容量立体駐車場の「stage W」をご検討ください。

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