コインパーキングの種類や特徴を解説|今後の経営課題についても考察

コインパーキングは現代社会において、なくてはならない存在です。
しかし、近年は利用者ニーズの変化や競争激化など、コインパーキング経営を取り巻く環境は大きく変化しています。
本記事では、コインパーキングの種類と特徴、各方式のメリット・デメリット、そして今後のコインパーキング経営における課題について解説します。
コインパーキングを経営するオーナー様は、ぜひ参考にしてください。

コインパーキングの種類と特徴

コインパーキングの種類と特徴

コインパーキングの代表的な種類は以下の4つです。

● フラップ(ロック)式
● ゲート式
● 前払い式
● フラップレス(ロックレス)式

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

フラップ(ロック)式

駐車スペースにフラップと呼ばれる板を設置し、駐車時にフラップが上がって車両の移動を防ぎます。料金を支払えば、フラップ板が下がるため、出庫が可能になる仕組みです。 20台未満の比較的規模が小さいコインパーキングでよく採用されています。 設備費が比較的安価なので、狭いスペースでも利用できるのがメリットです。清算後一定時間出庫しなければ、再びフラップ板が上昇してしまうため、精算後の利用者をすみやかに出庫させる効果があります。

ゲート式

ゲート式は、ゲートに近づくと駐車券が発行され、駐車券を取るとゲートが開く仕組みです。比較的台数が多めの駐車場で利用されています。出庫する際は、駐車券を精算機に挿入して料金を支払えば、ゲートが開きます。 比較的安全で、盗難や駐車違反を防ぎやすいのがメリットです。事前精算機を設置すれば、ゲート付近での渋滞も緩和できます。

前払い式

前払い式は、利用者が駐車する予定の時間分チケットを購入する仕組みです。ダッシュボードの上に領収チケットを置き、車両の外から見えるように掲示します。 前払い式の場合は、あらかじめ支払った時間内に出庫する必要があり、時間をオーバーしてしまうと追加料金を支払う必要があります。都心や駅前などの路上駐車場で採用されているケースが多く、繁忙時間帯に利用が集中します。

フラップレス(ロックレス)式

フラップレス式は、近年増えている比較的新しい方式で、センサーやナンバーで車両を認識します。駐車スペースにナンバー認証カメラやセンサーが設置してあり、駐車スペースに入庫したら「課金中」のランプが光る仕組みです。 車両の写真と車両ナンバーによって認識され、出庫時に車室番号を入力し料金を支払います。入出庫がスムーズですが、導入コストが高めなのがデメリットです。

コインパーキング各方式のメリット・デメリット

コインパーキング各方式のメリット・デメリット

上記で紹介した各方式のメリットとデメリットについて紹介します。

フラップ(ロック)式

フラップ式のメリットは、狭い土地でも設置でき、設置金額が比較的安価な点です。また未清算の状態での出庫を防止することにもつながります。 デメリットは、機械が故障した場合は利用者が出られなくなってしまう点です。無人のため、すぐに対応もできません。

ゲート式

必要な設備がゲートと精算機一式ですむため、台数が多いほど1台当たりのコストが抑えられます。駐車違反を防ぐ効果が高く、利用状況の把握もしやすいのがメリットです。 デメリットは、ゲートと精算機を一体にすると、出口あたりで渋滞が起こる点です。そのため事前精算機の導入が必要でしょう。また、利用者の利便性を上げるために、電子マネーが使える精算機に変更するなどの対応が必要です。

前払い式

前払い式は、必要な設備は精算機のみのため、最低限の設備で経営できます。経理処理が簡単で人件費がほとんどかかりません。 一方で、時間切れによる不正駐車の取り締まりや管理が難しいのがデメリットです。不正駐車を減らすためには、定期的な見回りなどが必要となってきます。

フラップレス(ロックレス)式

フラップレス式は、ロック装置がないため、機械の導入や故障時のメンテナンスが不要です。利用者の入出庫もスムーズで、ストレスを感じずに利用できます。 デメリットとしては、無断駐車が起こりやすい、導入コストが高い、防犯カメラや管理システムのための費用がかかるなどです。

コインパーキング経営の課題

コインパーキング経営の課題

コインパーキングを取り巻く環境は、大きく変化しています。経営の課題は、以下の5つです。

● 利用者とのトラブル
● 経営方針の選択
● 新しい技術への対応
● 収益性の向上
● 都市計画など環境変化への対応

それぞれ詳しく見ていきましょう。

利用者とのトラブル

コインパーキングは無人であるため、トラブルが起きてもすぐに対応できないといった問題があります。起こりやすい利用者とのトラブルは以下です。

● 駐車料金の払い忘れ
● 最大料金の誤認識
● 不正駐車
● 利用者同士の事故
● フラップ板が下がっていない状態での出庫

料金のトラブルに対しては、誤認がないよう大きく書いた看板を掲げるなどの対応が必要です。トラブルに適切に対応せずに放置すると、利用者の満足度を低下させ、経営に悪影響を及ぼす可能性があります。

経営方式の選択

経営方式には以下の3つのパターンがあります。

● 自己管理方式
● 管理委託方式
● 一括借り上げ方式

自己管理方式は、外注せずオーナーがすべての業務を請け負います。利益は最大ですが、オーナーの手間と時間を取られるのがデメリットです。 管理委託方式は、清掃・機械メンテナンスなどを外注しつつオーナーも経営に携わります。一括借り上げ方式は、コインパーキングの経営会社に土地を貸し、賃料だけ毎月一定額受け取る方式です。 それぞれの方式にはメリットとデメリットがあり、立地や利用状況に合わせて最適な方式を選択する必要があります。

新しい技術への対応

コインパーキング業界では、ゲートレス化やスマホを利用した駐車場予約システム、キャッシュレス決済など新しい技術が続々と導入されています。 これらの技術は、利用者にとって利便性を向上させる一方で、従来のビジネスモデルを脅かす可能性もあるでしょう。 コインパーキング経営者は、こうした新しい技術を積極的に導入し、自社のビジネスモデルに活かすことが重要です。

収益性の向上

コインパーキング経営において、収益性を向上させることは重要な課題です。そのためには、以下のような点に気をつける必要があります。

● 利用率の向上
● 料金体系の見直し
● ランニングコストの削減

新しい技術へ対応することで、導入コストはかかりますが、結果として収益性が上がれば、必要な経営判断といえるでしょう。収益性を上げるために、適切な経営判断をしていきましょう。

都市計画など環境変化への対応

これまで車社会の円滑化のために、行政も駐車場建設を推奨してきました。しかし、自家用車の台数がこの十年は頭打ちとなっています。高齢化や人口減少に伴い、徐々に自家用車の数は減少していくでしょう。 そこで、需要減少への対応策が必要となってきます。時間決めだったものを月極契約にする、カーシェアリングへの対応など、新しい流れに合わせた経営判断が必要となってきます。 こうした環境変化に柔軟に対応し、地域社会に貢献できるような駐車場運営を目指していきましょう。

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