駐車場管理業務について解説|トラブル対応方法も紹介

駐車場は、多くの人にとって日常生活に欠かせない施設です。しかし、駐車場を円滑に運営するには、さまざまな管理業務を行う必要があります。
ただ、多くのトラブル対応に頭を悩ませる駐車場経営者様も少なくありません。
そこでこの記事では、駐車場管理業務について詳しく解説します。駐車場でよくあるトラブルや対応方法についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

駐車場管理の業務内容

駐車場管理の業務内容

駐車場管理業務は、大きく分けて以下の4つに分類されます。

● 使用料金の収受
● 駐車場の清掃
● 設備の点検・整備
● トラブル対応

それぞれ詳しく見ていきましょう。

使用料金の収受

駐車場利用者から駐車料金を徴収する業務です。料金の収受方法は、手動で行う場合と自動の場合に分けられます。近年では、自動料金収受機や駐車券発行機などの導入で自動化され、手動の料金徴収は少なくなっています。
次に発生するのが、集金されたお金を回収する業務です。オーナーが自ら担う場合は、定期的に精算機からお金を回収します。同時に、釣銭金やレシートの補充などの作業も必要です。月極駐車場の場合は、利用者からの入金チェックなどもあります。

駐車場の清掃

駐車場内を清潔に保つため、定期的な清掃業務を行います。具体的な業務内容は、ゴミ拾い、路面の清掃、トイレの清掃などです。 また、場内を巡回して、放置車両や無断駐車がないかもチェックします。付随して、清掃業務を委託するスタッフの配置やローテーション管理も必要です。

設備の点検・整備

駐車場設備の点検・整備を行う業務です。点検・整備内容は、照明設備、駐車ゲート、監視カメラなどです。設備の不具合を早期に発見し、修理を行うことが安全な駐車場運営につながります。 設備の点検・整備には、自主的なものと法定点検の2種類があります。自主的なものは、日々のルーティン業務として組み込んでおきましょう。法定点検は、事業計画および年間計画を立てる時点でスケジュールに組み込んでおきます。

トラブル対応

駐車場利用者からの問い合わせやクレームに対応する業務です。具体的なトラブル内容には、以下のようなものがあります。

● 料金に関するトラブル
● 駐車に関するトラブル
● 設備に関するトラブル
● その他利用者間のもめごと

また、利用者からの問い合わせやクレーム対応もトラブル対応に含まれます。駐車場が営業している時間帯は、問い合わせに対応できるようにしておきましょう。 24時間営業であれば24時間対応が必要です。迅速かつ丁寧に対応することが、利用者満足度向上に繋がるでしょう。

駐車場管理の方式

駐車場管理の方式

駐車場管理の方式は、大きく分けて以下の3通りです。

● 自主管理方式
● 一括借り上げ方式
● 管理委託方式

それぞれ詳しく見ていきましょう。

自主管理方式

自主管理方式とは、駐車場の所有者が自ら管理を行う方式です。すべての管理業務をオーナーが担うため、人件費や外注費などのランニングコストを抑えられます。また、駐車場経営に直接携わるため、駐車場管理の知識や経験が得られるのがメリットです。
一方で、管理業務に多くの時間と労力がかかるというデメリットを考慮しなければなりません。競合に負けないための施策、清掃、集金、トラブル対応など、すべてに対応する必要があります。トラブル発生時も、オーナーが直接対応する必要があり、場合によっては、迅速に対応できないケースも生じるでしょう。

一括借り上げ方式

一括借り上げ方式とは、駐車場の土地を業者に貸し出し、賃借料を得る方式です。管理業務はすべて業者が行うため、オーナーは手間がかかりません。また毎月一定の賃料が定期的に入ってくるので、安定した収入を得られます。
一方で、賃借料は利益から施設への投資や運営費を引かれたものであるため、実際に受け取れる利益が少なくなるというデメリットがあります。また、駐車場の経営には携われないため、運営会社の方針に不満があっても、自分の意見を反映できない点も考慮しておく必要があります。

管理委託方式

管理委託方式とは、駐車場の管理を専門業者に委託する方式です。賃料から管理委託料を支払うため、ランニングコストは高くなりますが、管理業務に多くの時間と労力を費やす必要がありません。 また、専門知識を持った業者が管理を行うため、トラブル発生時に迅速に対応することができます。
自分も経営に関わりつつ、管理業務のみ専門業者に任せたい方におすすめです。管理委託料は、一般的に収益の5%~10%が目安です。一方で、自主管理方式と比較すると、ランニングコストが高くなります。

駐車場管理業務で重要なトラブル対応方法

駐車場管理業務で重要なトラブル対応方法

駐車場管理業務においては、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。以下では、起こりやすい4つのトラブルと対応方法を紹介します。

● 料金の滞納
● 無断駐車
● 清掃
● 騒音

迅速かつ適切な対応することで、利用者満足度の向上や駐車場運営の円滑化に繋げていきましょう。

料金の滞納

料金滞納は、駐車場管理者にとって大きな損失です。滞納が発生した場合の対応策は以下の手順となります。

1.滞納状況の確認:滞納している利用者の確認と滞納料金の把握
2.支払い督促:滞納者に対して書面や電話で支払いを督促
3.話し合いによる解決:滞納者との話し合い・支払い方法への合意
4.法的手段の検討:話し合いによる解決が困難な場合は弁護士に相談

滞納を防止するための対策として以下のような施策があります。

● 契約者の審査を厳格にする
● 保証人をつけてもらう
● 利用規約に料金滞納に関する条項を設ける
● 滞納した場合の措置を明記する
● 駐車料金の支払い方法をわかりやすく表示する
● 定期的に利用料金の請求書を送付する

滞納が発生した場合は、なによりも重要なのは早めの対処です。話し合いによる解決が困難な場合は、法的手段も検討するケースもあると認識しておきましょう。

無断駐車

無断駐車は、駐車場利用者にとっても大きな迷惑となります。無断駐車が発生した場合の対応方法は、以下のとおりです。

● 警告の張り紙を貼る
● 警察へ相談
● 駐車料金の請求

最初の段階は警告です。無断駐車車両に対して、警告の張り紙を貼りましょう。ここで、無断駐車車両をレッカー移動させるなどの対抗措置はおすすめしません。無断でレッカー移動させると、逆に器物損壊罪や窃盗に問われる可能性もあります。それよりは、一旦警察に相談しましょう。 場合によっては、所有者へ注意してもらえます。可能であれば、車の所有者を特定し、駐車料金の請求や損害賠償を請求しましょう。

無断駐車を未然に防ぐためには、以下の対策が有効です。

● 駐車場の入口に駐車禁止の看板を設置する
● 駐車枠を明確に表示する
● 防犯カメラを設置する
● 巡回を強化する
● 警備会社と連携する

手間がかかりますが、予防対策に力を入れたほうが、無断駐車が発生したあとに対応するよりも効果的です。

清掃

駐車場の清掃は、利用者に気持ちよく利用してもらうために欠かせません。清掃内容は、ゴミ拾い、路面の清掃、トイレの清掃などがあります。 清掃頻度は、駐車場の利用状況や立地条件によって異なりますが、少なくとも週に1回程度は行うようにしましょう。

清掃のコツとしては以下のとおりです。

● ゴミ箱を設置し、利用者がゴミを捨てやすい環境を作る
● 排水溝の清掃を定期的に行う
● 冬季は、雪かきや凍結防止対策を行う

ゴミを放置してあると、さらにゴミが集まる状況となります。定期的に清掃し、常にきれいな状態にしておくことが重要です。

騒音

駐車場利用者による騒音は、周辺住民にとって大きな迷惑となります。騒音トラブルが発生した場合、以下の手順で対応しましょう。

1.状況の確認:騒音の原因となっている利用者を確認し、具体的な状況を把握する
2.注意:騒音の原因となっている利用者に対して注意する
3.指導:再三注意しても改善が見られない場合は、駐車場利用規約に基づき指導する

利用停止などの措置を注意する場合は、具体的な時間帯や騒音の内容を伝えることが重要です。トラブルが起こった場合の対策も重要ですが、防止対策も重要です。
騒音防止対策としては以下のとおりです。

● 駐車場利用規約に騒音に関する条項を設ける
● 条項に禁止行為を明記する
● 防音壁を設置する(機械式駐車場の場合)
● 注意を呼びかける看板を設置する
● 近隣住民と良好な関係を築いておく

トラブルを未然に防ぐ対策を十分にし、問題が起きないように準備しておくことが重要です。

自走式駐車場は建設から管理までstageWにお任せください

自走式駐車場は建設から管理までstageWにお任せください

駐車場経営や管理において、トラブルが発生するのは避けようがないことだといえます。ただし、予防対策を十分に施しておくことで、不要なトラブルは避けられでしょう。また、専門家に管理を任せるのもひとつの方法です。

stageWは、国土交通大臣認定の自走式立体駐車場建築に特化した駐車場メーカーです。企画・設計・手続き・建築・保守・メンテナンスまで一気通貫で伴走いたします。駐車場建築後の管理に関してもお任せください。自走式立体駐車場の建築を検討している事業者様は、お気軽にお問い合わせください。資料も無料でお渡ししております。


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