「自走式立体駐車場の塗装、そろそろ必要かも」
「費用や業者選びなど、何から始めたらいいのか分からない……」
自走式立体駐車場は、多くの車両を効率的に収容できるため、空港や商業施設など、様々な場所で利用されています。
しかし、屋外に設置されている立体駐車場は、風雨や紫外線、排気ガスなどに常にさらされており、構造物の劣化が避けられません。
特に、鉄製の構造物は錆が発生しやすく、放置すると構造物の強度低下や安全性の低下につながる恐れがあります。そこで重要となるのが、定期的な塗装です。
さらに、駐車場の利便性を高めるための施策についても紹介するので、駐車場経営者様は、ぜひ参考にしてください。
この記事では、自走式立体駐車場の塗装がなぜ重要なのか、その役割や機能、塗装の劣化による影響について解説します。
さらに、塗装メンテナンスが必要なタイミングや、業者に依頼する際のポイントについても詳しくご紹介します。
適切なメンテナンスで建物の長寿命化を図り、安全で快適な駐車場環境を維持するために、ぜひお役立てください。
自走式立体駐車場の特徴やメリットなどについては合わせて下記記事をご確認ください。
⇒自走式立体駐車場とは?種類・メリット
自走式立体駐車場における塗装の重要性

自走式立体駐車場における塗装の重要性について、役割と機能、さらに塗装が剥がれることによる影響の2点から解説していきます。
塗装の役割と機能
塗装の役割と機能の代表的なものに以下の2点があります。
● 錆や腐食の防止
● 利用者の印象向上
錆や腐食の防止
塗装には防錆効果と対候性の2つの機能があります。塗装は、鉄骨を大気中の水分や酸素から遮断する保護膜として機能し、錆の発生を抑制する重要な役割を果たします。
錆が発生すると、構造物の強度が低下し、安全性の問題につながるため、定期的な塗装による防錆対策は不可欠です。
また、自走式立体駐車場は、鉄骨構造である場合が多く、雨風や紫外線に常にさらされています。
このような大気中の有害物質からも、構造物を守る効果が塗装にはあるのです。
利用者の印象向上
塗装は、建物の美観を維持するだけでなく、利用者の印象を大きく左右します。 色褪せや剥がれが目立つ駐車場は、老朽化している印象を与え、利用者が不安を抱く可能性があります。 反対に、鮮やかな色彩や美しい仕上がりの外観は、清潔感や安全性を印象づけ、利用者に好印象を与えるでしょう。 定期的な塗装メンテナンスは建物の価値を高め、利用者の満足度にも貢献します。
塗装の剥がれによる影響
塗装が剥がれると以下のような影響が懸念されます。
● 錆の発生
● 構造物の劣化
● コンクリートの浸食
構造物の劣化
塗装は、コンクリートを紫外線や雨水から保護する役割も担っています。塗装が剥がれると、コンクリートは紫外線による劣化や二酸化炭素による中性化を受けやすくなり、 ひび割れや剥離などの劣化現象が進行するのです。 このように、塗装の剥がれはコンクリート構造部分の劣化も加速させます。最終的には構造物の耐久性が低下し、建物の寿命を縮める要因となります。
コンクリートの浸食
塗装が剥がれたコンクリートは、雨水や塩分などの浸食を受けやすくなります。特に沿岸部にある駐車場では、塩害によるコンクリートの劣化が深刻な問題となっています。 コンクリートの隙間(空隙)に、水・塩素・塩化物イオンなどが混入すると、中性化やアルカリ骨材反応のような化学反応が発生し、亀裂が生じたり内部の鉄骨が腐食したりして劣化が進行します。 コンクリートの浸食は構造体の強度低下だけでなく、美観の悪化にもつながるため、定期的な塗装による保護は非常に重要です。
自走式立体駐車場の塗装メンテナンスが必要なタイミング

自走式立体駐車場の塗装は、建物の耐久性や美観を維持する上で非常に重要です。しかし、いつ塗装メンテナンスを行うべきか判断に迷う方も多いのではないでしょうか。
適切なタイミングを逃すと建物の劣化が加速し、修繕費用が高額になる可能性があります。そのような事態を避けるためには、塗装の適切なタイミングを把握しておくことが大切です。
自走式立体駐車場の塗装メンテナンスが必要なタイミングは以下のとおりです。
● 塗膜の剥離やひび割れ
● 錆や腐食
● コケやカビ
● 前回の塗装から5~10年経過
それぞれ具体的に解説します。
塗膜の剥離やひび割れ
最も分かりやすい兆候が、塗膜の剥離やひび割れです。塗膜が剥がれると鉄骨の腐食を招き、建物の強度低下につながります。
ひび割れも同様に、雨水や湿気の浸入経路となり、腐食を促進するのです。これらの症状が見られたら、早急に塗装メンテナンスを行う必要があります。
剥離やひび割れを確認する方法は、以下の3つです。
● 目視で確認:塗装面にひび割れや剥がれ、浮きが見られる
● 触って確認:指で擦ると塗料が剥がれる箇所がある
● 色褪せ:全体的に色が褪せて、見た目が悪くなっている
軽微なものであれば部分補修も可能ですが、広範囲にわたる場合は全面塗装を検討しましょう。
錆や腐食
錆や腐食が現れやすい部分は、手すりや階段、柱などの鉄部です。鉄骨構造の自走式立体駐車場では、錆の発生は深刻な問題です。 錆は鉄骨を腐食させ、構造物の強度を著しく低下させるからです。初期段階においては錆止め塗装で対応できますが、進行すると鉄骨の交換が必要になるケースもあります。 錆を発見したら原因究明と適切な対策を講じる必要があるため、定期的な点検で早期発見し、適切な処置を心がけましょう。
コケやカビ
コケやカビが生えると美観を損なうだけでなく、塗膜の劣化を促進します。もし塗装面にコケやカビが発生している場合、塗膜の密着性の低下が疑われます。 コケやカビは高圧洗浄などで除去できますが、除去して終わりではありません。除去後に防カビ・防藻塗料を使用して再発防止を行うことも大切です。 定期的な清掃と、防カビ・防藻処理を行うことで建物の美観と寿命を維持できます。
前回の塗装から5~10年経過
使用する塗料の種類や環境条件によって異なりますが、再塗装の目安は一般的に5~10年程度といわれています。 前回の塗装から5~10年経過した場合、目に見える劣化がなくても塗膜の機能が低下している可能性があります。そのため、定期的な点検と必要に応じて塗装メンテナンスを行うのがおすすめです。 適切なメンテナンス計画とメンテナンスサイクルを確立することが、長期的なコスト削減につながります。
自走式立体駐車場の塗装を依頼する際のポイント

自走式立体駐車場の塗装メンテナンスを依頼する際、信頼できる業者に頼みたいものです。そこで以下では、信頼できる業者選びの選定ポイントを紹介します。
● 経験と実績があるか
● 塗装の知識と技術があるか
● 見積もりやアフターサポートがあるか
● 会社の信頼性は高いか
それぞれ詳しく見ていきましょう。
経験と実績があるか
自走式立体駐車場の塗装は、専門的な知識と技術が必要な高度な作業です。そのため、塗装業者を選ぶ際は、経験と実績を確認することが重要です。 長年の経験を持つ業者であれば、様々な状況に対応できるノウハウを蓄積しており、高品質な塗装を提供できる可能性が高いといえます。 業者を選ぶポイントとして、自走式立体駐車場のような大規模な構造物の塗装経験が豊富かは重要です。過去の施工実績や、実際に仕上がりを確認できるか問い合わせてみましょう。
塗装の知識と技術があるか
塗装業者の選定においては、塗装に関する知識と技術も重要な判断材料となります。分かる範囲で、使用する塗料の種類や適切な施工方法など、専門的な知識を有しているかを確認しましょう。 塗装の工程や下地処理の方法など、詳細な施工方法について説明できるかについても同様です。施工事例の写真や動画などでも、技術力の高さを確認できるでしょう。
見積もりやアフターサポートがあるか
塗装工事の費用は、駐車場の規模や使用する塗料、施工方法などによって大きく異なります。
複数の業者から見積もりを取り、価格や内容を比較検討しましょう。見積もりで確認するポイントは、以下のとおりです。
● 塗装箇所、使用する塗料、工程、費用などが明確に記載されているか
● 工事後の保証期間が設定されているか
● 工事中に追加費用が発生する可能性があるか
また、アフターサポートについても確認が必要です。塗装の剥がれやひび割れなど、万が一不具合が発生した場合の対応についても確認しておきたいものです。
工事後も何か困ったことがあった場合に、すぐに連絡が取れる体制が整っているか、迅速に対応してくれるかなど質問しておきましょう。
最終的に、保証期間や対応内容などを明確に提示している業者を選び、書面で契約内容をしっかりと確認することをおすすめします。
会社の信頼性は高いか
塗装業者を選ぶ際は、会社の信頼性も重要なポイントです。会社の設立年数や従業員が保有している資格、顧客からの評判などを確認することで、信頼できる業者かどうかを判断できます。 インターネット上の口コミサイトやレビューなどを参考に、業者の評判を確認することも有効です。また、会社の所在地や連絡先が明確に示されているかどうかも確認しましょう。
自走式立体駐車場についてはstageWにお任せください

本記事は塗装についてご紹介しましたが、stageWではメッキにて対応を行っています。メッキは塗装よりも耐久性が高いため、メンテナンスが少なく済むのが特徴です。
stageWは、国土交通大臣認定の自走式立体駐車場メーカーです。長年の経験と実績に基づいた高品質な工事をご提供いたします。アフターサポートも充実しておりますので、お気軽にお問い合わせください。