平面式駐車場について解説!立体駐車場と比較したメリット・デメリットとは

平面式駐車場とは、屋外の地上部分に設置された駐車場を指します。 車高や重量制限がないため、ほとんどの車種が駐車可能です。

この記事では、平面式駐車場について詳しく解説するとともに、立体駐車場と比較したメリットとデメリットについて紹介します。
駐車場建設を検討している方にとって、平面式駐車場と立体駐車場のどちらが適しているか、判断の材料となるでしょう。

平面式駐車場とは

平面式駐車場とは

平面式駐車場とは自走式駐車場の一種で、平置き駐車場ともいいます。ここでは、その詳しい内容や定義について説明していきます。

おもに屋外の地上にある駐車場

平面の土地に区画(駐車スペース)が定められ、区画内に自分で運転して駐車するタイプの駐車場です。基本的に屋外に設置するため、屋根はありません。 ただし、建物の1階や地下部分を利用する場合もあるため、まれに屋根があるケースもあります。

多くの駐車台数を確保するには広い土地が必要なため、郊外の大規模商業施設などによく利用されています。 都心であれば、狭い土地を利用して平面コインパーキングとして設置することも可能です。

設置が容易

土面のままロープで区分けするだけでも利用可能なため、他の駐車場に比べて設置が容易です。 一般的には、砂利敷きもしくはアスファルトやコンクリートで舗装します。 コインパーキングであれば、ゲート・精算機・発券機もしくはロック版と精算機を設置すれば営業可能です。 大がかりな工事が少ないため、初期費用は少なく済みます。

平面式駐車場のメリット

平面式駐車場のメリット

平面式駐車場のメリットを次の4つにまとめました。

  • 設置費用が安価に済む
  • 車高や重量の制限がない
  • 荷物の出し入れが簡単にできる
  • 短時間で入出庫できる
詳しく見ていきましょう。

設置費用が安価に済む

平面式駐車場の建設初期費用は、立体駐車場に比べて圧倒的に安いのがメリットです。 特に床材を砂利敷きにすると安価に済むため、数台程度のコンパクトな駐車場であれば最小限の費用で営業を始められます。 都市部であれば、狭小地や変形地にコインパーキングとして設置可能です。場合によっては、相続税対策として利用されるケースもあります。

車高や重量の制限がない

車高や重量の制限がある立体駐車場に比べて、平面式駐車場であれば、ほぼ制限がありません。 たとえばSUVやワンボックスワゴンの場合、機械式立体駐車場に駐車できないケースもあります。 大型車やハイルーフ車といった、長さ・幅・高さが大きな車種であっても駐車可能なのは、平面式駐車場のメリットです。

荷物の出し入れが簡単にできる

機械式立体駐車場の場合、駐車スペースに入る前に同乗者や荷物を下ろす必要があります。 一方、平面式駐車場であれば、事前に同乗者や荷物を下ろす必要がなく、駐車した状態でバックドアの開閉も可能です。

短時間で入出庫できる

平面式駐車場は、接面道路から入りやすく、入出庫が短時間で済むのがメリットです。 よほど混雑してなければ順番待ちになることは少ないでしょう。 駐車場の中に障害物がないため、空きスペースを見つけるのも容易です。

平面式駐車場のデメリット

平面式駐車場のデメリット

平面式駐車場のデメリットについて、次の4つにまとめました。

  • 屋根がないため車へのダメージがある
  • 大規模駐車場は都市部では設置しにくい
  • セキュリティ面に不安がある
  • 悪天候時に利用しにくい
順に見ていきましょう。

屋根がないため車へのダメージがある

屋外で屋根がない平面式駐車場は、紫外線、雨風、鳥の糞などの汚れやダメージを受けやすいのがデメリットです。
ショッピングなど一時的な利用であれば、ダメージを受ける機会も少なく済むかもしれませんが、マンションなどの平面式駐車場であれば、 車自体の寿命に関わる可能性があります。
強風の際は、車体に浮遊物が当たる危険性もあるでしょう。

大規模駐車場は都市部で設置しにくい

広い平面が必要になるため、必要な駐車台数に比例した土地が必要となります。
そのため、都市部において大きな平面式駐車場を設置するのは難しいといえるでしょう。
土地の大きさと駐車場台数がほぼイコールなので、効率よく駐車台数を確保するのには向いていません。

セキュリティ面に不安がある

ゲートを設置したとしても、比較的誰でも出入りできるため、セキュリティ面に不安があるといえます。
そのため盗難やいたずらの危険にさらされやすいといったデメリットがあります。
防止策として、フェンスや防犯カメラを設置するなどの工夫が必要です。

悪天候時に利用しにくい

台風や大雨、大雪などの悪天候の場合、乗降時に雨や風から守ってもらうものがありません。
そのため強風にあおられてドアが開けにくい、急に開いて隣の車のボディを傷つけた、などの影響が起こりえます。
また、舗装されていない駐車場であれば、水たまりや泥はねの心配もあり、天候によって利便性が変化します。

立体駐車場との比較

立体駐車場との比較

平面式駐車場と立体駐車場とを次の項目で比較してみました。

  • 天候問題
  • 収容台数
  • 適した場所
  • 維持費用
立体駐車場は機械式と自走式の2種類にわけて解説しています。

天候問題

悪天候時の問題点についてまとめました。

平面式駐車場屋根がないため車体が濡れる
強風の影響を受けやすい
悪天候時に乗降が大変
機械式立体駐車場露店式:平面式と同じく悪天候時に乗降が大変
ピット式:大雨の場合に水没の危険性がある
自走式駐車場洪水や津波、地震など災害に強い
災害時に避難場所にもなる

悪天候に弱い平面式と機械式に比べ、自走式は天候に影響されにくく、災害時の避難所としても活用できます。

収容台数

収容台数について比較してみました。

平面式駐車場面積が駐車台数に比例する
機械式立体駐車場面積に対し駐車効率が高い
自走式駐車場6層7段1,000台程度まで可能

最も駐車効率が良いのは機械式立体駐車場ですが、より多くの駐車台数を確保したい場合は自走式立体駐車場が適しています。

適した場所

どのような施設に適しているかを比較してみました。

平面式駐車場郊外のスーパーやショッピングセンター
都市部のコインパーキング
機械式立体駐車場都市部やマンションの敷地内など
自走式駐車場大きなショッピングセンターや病院、テーマパークなど

郊外と都市部のどちらでも対応できるのは平面式駐車場となっています。

費用

建設費やメンテナンス費などの面から比較してみました。

平面式駐車場建設費が安い
初期費用はアスファルト舗装とゲート設置のみで済む
アスファルトのメンテナンス程度で済む
ほぼメンテナンスフリー
機械式立体駐車場毎月の定期点検と細かな部品交換が必要
管理維持費用は一番高い
耐用年数も15年と短い
自走式駐車場規模に応じて建設費の幅がある
建設後は基本的にメンテナンスフリー
消防設備の点検や躯体の経年劣化による修繕は必要

建設費・維持費用とも圧倒的に安いのは平面式駐車場です。
駐車場の耐用年数について知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。
立体駐車場 耐用年数は?

収容台数とメンテナンスの両立なら自走式立体駐車場

収容台数とメンテナンスの両立なら自走式立体駐車場

それぞれの種類の駐車場にはメリットとデメリットがあり、平面式駐車場の場合も同じです。
建設費や維持コストが安い反面、面積に対して経営効率が悪いのが平面式駐車場の特徴です。
建設の際には、目的に合った駐車場を設置しましょう。

収容台数確保とメンテナンスの負荷のバランスを考えると自走式立体駐車場がおすすめです。
StageWであれば、国土交通大臣認定のため工期やコスト面でも優位です。長年の実績から、お客様のご要望に合わせた提案をいたします。
駐車場建設を検討の方は、ぜひ気軽にお問い合わせください。

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